Linux 登場30周年
Linuxバージョン0.01がリリースされたのは1991年9月17日ですが、LinusさんがOSを開発していると情報発信したのは同年 8月25日。その日を誕生日としてこの記事では扱っています。
Linusさんが発したメールの冒頭は「私は(free)OSを開発している。」から始まっています。
- Minixユーザー対してのメール
- フリーOSを作成している
- ターゲットは386/486(当時のCPU)
- 同年4月から開発をしておりそろそろ公開できそう(Readyと表現)
- 趣味であり、大きくはならない
- Bash, gccを移植し、どうやら動作している
- どんな機能が欲しいか教えて欲しい(実装するかどうかは約束できない)
LinuxはUnixのソースコード公開が停止されたことにより、教育目的で開発されたMinixに触発されて開発が開始されました。
- Unixソースが公開されなくなった事により開発された
- 教育用途であり実用目的ではない
- Linuxが開発されるきっかけとなった
Just a hobby, won't be big and not professional like gnu
- Linus Torvalds
この文面からこの当時LinusさんはここまでLinuxが大きく成長するとは考えておらず、あくまで趣味として開発をしていたようです。
そしてソフトウェア開発を行う上で必須となるgccと、OS利用には欠かせないシェル(Bash)もこの時点ですでに動作していたようで、bash, gccが動くOSであれば基本的な部分はすでに動作レベルににあったものと思われます。
そして1991年はWindowsでいうとまだVer3の時代で、コンシューマー向けOSはMS-DOSがまだまだ主流の段階です。
逸れますが当時のWindowsは現在のWindows 10と比べ正直使いずらいと言わざるを得ないレベルで、バグも大量にあり特定の操作でブルースクリーンが発生するなど完成度はまだまだでした。
Windowsが大きく普及した Windows 3.1の発売される1年前になります。
ほぼ全ての人がLinuxの恩恵を受けている
Linuxというと一般の方は利用していない、使ったことすら無いと思っているかもしれませんが実はLinuxが無かったら生活に支障をきたすほど利用されています。
少しどんなところにLinuxが使われているのか見ていきます。
インターネット
なんとなく見ているインターネットでもLinuxはサーバー側OSとしてかなりのシェアを獲得しているため、もしLinuxがいきなりなくなったら今見ているほとんのサイトは見ることができなくなります。
これはインターネットで利用されているルーター等の機器も多くがLinuxベースのものであるためです。
さらに言えば、家庭で利用されているルーターにもLinuxが採用されている可能性が高いので、ルーターが利用できなければそもそもインターネットにアクセスすらできなくなります。
といってもLinuxが存在していなければ他のOSが利用されているハズなので極端な例ですが、それほどまでにLinuxは幅広く利用することが可能なOSであることの証明でもあります。
PC環境
当然LinuxはデスクトップOSとして利用することが可能で、Raspberry Pi のようなシングルボードコンピューターではLinuxを利用することが多くあります。
もちろんWindowsが動作するものあります。
PC用にはディストリビューションという形でソフトウェアやユーザー環境をまとめたものが大小含めると数百ほどあります。
ディストリビューションではUbuntu, Debianなどがあり、会社ではRedHat Linuxなどが有名ですね。AWSなどのクラウド会社も仮想サーバEC 2で利用できるようにAmazon Linuxなどを公開していたりします。
スマホ
おそらくこれはこの動画を見てる方はかなりご存知だと思うのですが、AndroidもLinuxを元にしたOSです。
さらにインターネットをするためのWifiルーターもLinuxが利用されていたり、ゲーム機のOSとしても採用されていたりします。
私が初めて使ったWindowsも3.1でした。当時はNECのPC-9821シリーズで利用しており、EPSON等も互換機を発売していました。