3D プリンターソフトウェア OctoPrint がPi Imagerで利用可能に
OctoPrintとは
現在販売されているほとんどの一般向け3Dプリンターはプリントの機能のみに特化しているため、残念ながら無線LANやWifi等のネットワークへ接続機能を持っているものはごくわずかか高価な製品だけです。
しかし、3Dプリンターを遠隔で操作可能となれば利便性の面で大きなメリットがあります。
そんな夢を叶えるソフトウェアが OctoPrint です。
- Webインタフェースから印刷
- カメラにより現在の状態を確認
- リモートから印刷の停止や再開
- X/Y/Z軸全てのコントロール
- STLファイルからのスライス機能等も
3Dプリンターによってはかなりの騒音が発生する場合もあり、別の部屋や離れた場所に設置されていることもよくあります。
そのため印刷ミスが発生し放置された状態となると、いわゆるモジャが発生してしまいノズルは高温のため最悪火災の危険性があります。
私が利用している3Dプリンター Ender 3 v2 はそれなりに静かで作業の邪魔になるほどでも無いため、パソコンデスクの隣に置いて使ってます。
ちなみに騒音以外にも、フィラメントが微粒子状になったものなどが放出されているとのレポートもあり空気の品質的にも生活エリアとは別の場所への設置が良いようです。
しかし自分自身はまだ空気が悪いと感じた事は無いものの真横で空気清浄機を1ヶ月程回しておくとフィルターが使っていたフィラメント色っぽくなっているような気もしないでもない・・
OctoPrintを使うためにはハードウェアが必要
OctoPrintはあくまでもソフトウェアのみであり、OctoPrintを動かすためのハードウェアつまりパソコンが必要になります。
しかしパソコンを3Dプリンターで印刷・モニターするためだけに利用するのは勿体無いのでラズベリーパイのような小型・省電力ボードの利用が一般的です。
ラズベリーパイとは
一言で言うと安くて小さいパソコンです。
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名刺より一回り大きいシングルボードコンピューターで、基本的にスマホと同じようなパーツ構成となっています。
しかしラズベリーパイはれっきとしたコンピューターなので、LAN/USB/micro HDMIポート等が利用できさらには無線LANやBluetoothも利用することが可能です。
記事執筆時の最新版である Raspberry Pi 4はメモリによって価格が異なりますがOctoPrint は Raspberry Pi 4 (2GBメモリ)で十分に動作します。
カメラを利用したタイムラプスの撮影やプリントベッド測定などを行うためにはハードウェアが必要になります。
Raspberry Pi Imagerに登場したOctoPi
ラズベリーパイでは標準OSとして Debian ベースの Linux である Raspberry Pi OS が採用されていますが、レトロゲームコンソール用のRetroPie やメディアボックス用の OSMC 等様々なOSを利用することができます。
ラズベリーパイではMicroSDカードをストレージに採用しているため、MicroSDカードがHDD/SSD代わりになります。そのSDカードへOSをインストールした状態をそのままファイルとして書き出したものがディスクイメージと呼ばれます。
登場した OctoPi
Octo print のラズベリーパイ版は OctoPi と呼ばれるものになります。
Raspberry Pi Imager のOS選択画面でOctoPiが選択できるようになっています。ナイス!
これまではイメージファイルをユーザーが自らダウンロードして、書き込みを行う手順が必要だっただけで利用はもちろん可能でした。今回Raspberry Pi Imager のリストに入った事によりその手順が必要なくなっただけです。