ESP32-S3 1.28インチ円形モニター自作デバイス
Makerfabsから販売されている、1.28インチ円形モニタつきデバイスの紹介です。主に自作のスマートウォッチなどを作ることが想定されているデバイスになります。
ESP32-S3 + 円形タッチパネル
コントローラーにESP32-S3を採用した小型デバイスです。16MB Flash / 8MB PSRAMが利用でき、無線LAN+Bluetoothも利用でき多機能です。画面は1.28インチ円形タッチパネル(解像度は240 x 240)で、他のボタンを用意する必要が無いのでスマートウォッチ等の限られたサイズでの製作に向いています。
GPIOピンも利用可能
1 x I2C と 1 x GPIO を利用することができます。また、3.3v出力もあるのでセンサーなどのを利用する場合も便利です。
MicroSDカードスロット
メモリチップは16MBの容量がありますが、画像を大量に利用する場合やログなどでは若干心細さが残ります。この容量問題はMicroSDカードスロットを利用することで解決できます。
サンプルコード
GitHubにこの円形パネルで使える時計などのサンプルコードが用意されているため、画面描画やストレージの利用方法などを直接コードを見て把握することが出来ます。親切!
タッチパネル
1.28インチとサイズ的にスマートウォッチ自作派を意識しているデバイスです。もちろんカラー表示でタッチパネル反応速度も申し分ありません。
個人的には照度センサーがついているとさらに嬉しかったですが、センサー等を接続することも可能なので自分で実装できます。
拡張性
背面にはバッテリー端子、と4ピンのコネクタが2つあります。
バッテリー端子
バッテリー端子は垂直に基板から上方向に接続するタイプになっています。3.7v LiPo バッテリーが接続できます。
拡張用コネクタ x 2
この拡張用コネクタにはMabeeという名前がつけられておりボタン、リレー、温度センサー、加速度センサー、カラーLEDなど多種多様なものが用意されています。
Grove互換
Seeed Stuio の Grove コネクターと形状が同一となっており、互換性があるようです。試していませんが、Groveも豊富なセンサー類が用意されているので用途に合ったモジュールは探しやすそうです。
もちろん自分でGPIOとして利用することも可能なのでいろいろと改造することもできます。ちなみにピン間隔は1.25mmでした。
無駄にスゴイ温度耐性
何故かこのデバイスの動作可能な温度範囲は -40℃ から +85℃となっており仕様を二度見しました。必要以上にマイナス温度にも強い設計です。自然で-40℃の過酷な環境へ行くには南極・北極、もしくは高高度に行くしかなさそうですがとにかくスゴイ。どちらかというとバッテリーの動作可能範囲がこのデバイスを使える温度範囲になりそうです。
SDカードスロット
地味に助かるのがSDカードスロット。モニターがついているためいろいろと画像を表示したくなったりとどうしてもフラッシュメモリだけでは容量的に不安です。これさえあればオフライン環境やログなどの保持も余裕ですね。
開発方法
ArduinoIDEを使う方法が紹介されています。基本的に書かれているとおりに実施するだけででビルドや実行が出来ましたのでこれまでArduinoIDEを利用したことがある方や、チャレンジしてみたい方でもおそらく可能であると思います。
開発時に参考になるドキュメントもまとめられています。ナイス。
ドキュメントは英語
AI翻訳も流行っていますが、技術文章は機械翻訳でも十分に理解できるレベルになっていましたので英語はちょっと・・という方でもそれほど問題無いレベルに仕上がっているように思います。
サンプルコード
GitHubにサンプルコードが置いてありますので、これをベースにカスタマイズするかすべて自作でいくかという選択になります。