Rancilio Silvia Pro

家庭用エスプレッソマシーンとして定番のSilviaのProバージョンが2020年9月に発売開始されてました。

Rancilio Silvia Pro
私が今月気がついただけで、このマシンの発売は2020年9月頃です。出遅れた・・。
Model Silvia Pro: Rancilio’s Home Line - Rancilio Group
Silvia Pro is a product of the Rancilio brand. Discover all its features and more traditional coffee machines and dosing grinders.

エスプレッソマシーンのSilviaはシングルボイラーでしたが、Proバージョンではデュアルボイラー化しています。

Proとはいえシングルグループなので大きなカフェには向きませんが、左側にティー用のノズルも追加されていたりとお店での使用も考慮された構成になっています。

これまでのRancilio Silvia
  • 安定した性能で人気が高い
  • 温度管理はサーモスタット
  • マイナーチェンジによりいくつかのバージョンがある
  • 非公式にPID改造キットなどが販売されている
Credit:Rancilio group https://www.ranciliogroup.com/rancilio/silvia-pro/

温度管理

エスプレッソマシーンの抽出温度は大きくわけるとサーモスタット式か、PIDコントローラー式の2つになります。

温度安定性はトップクラスのエスプレッソマシンと同等の性能となっているようです。

またモニターが搭載されたため、タイミングによって温度を予想する必要はなく安心して利用することが出来ます。

MEMO
Silviaには温度表示が無いため、温度にこだわるユーザーはサーモスタットがOFFになってからxx秒待つなどして、温度を予想しながら利用する必要がありました。

サーモスタット

サーモスタット式はある一定の温度になると加熱をやめ、ある程度温度が下がると加熱が開始される方式です。

この方式のメリットはコストを安く作ることが出来る反面、細かく温度管理をすることが難しい点になります。

つまりエスプレッソに最適な抽出温度でない場合が多いというデメリットがあります。

PIDコントローラー

サーモスタットが一定の温度の範囲内で上下を繰り返すため、温度が安定しないという問題がありました。

その問題を解決するのがPIDコントローラーです。

PIDコントローラーは現在の温度から温度変化を予測し、細かくヒーターの電源ON/OFFを繰り返すことにより精度の高い温度管理が可能になります。

デメリットはヒーターを細かくON/OFFする必要があるため、SSRという高速かつON/OFF耐久性の高い部品を利用する必要があるためサーモスタットと比べると部品は10倍以上のコストになります。

Silvia Pro では2つのボイラーに対応し、2つのPIDコントローラーが採用されています。

MEMO
Silviaはかなり簡単な構造となっており、それほど深い電気知識が無くともPID改造キットなどを利用することによりPID化することが出来ます。基本的にはマニュアルに書いてあるとおりにするだけですが、100v電源を触る事になりますので、事故には十分ご注意ください。
Credit:Rancilio group https://www.ranciliogroup.com/rancilio/silvia-pro/

パワフルなスチーム

1Lのスチーム専用のボイラーが搭載されたため安定したスチーミングが可能です。

また写真を見る限り、Silviaに比べスチームノズルが長くなっており壁際等に設置する場合でもスチームの自由度が少し増しているように思います。

MEMO
スチーミングは主にカプチーノやラテといったミルクを泡立てるために必要です。安定したドライスチームが可能になると品質にバラツキ無くミルクを仕上げることが可能になります。

価格

参考価格としてSeattle Coffee Gear ではSilvia Pro は $1,690(およそ187,000円)となっています。

ProでないSilviaは$775(およそ85,000円)のため、2倍以上の値段差があります。この価格帯には他社からもプロ向けマシンが発売されているため迷う所です。

レビュー動画

こちらはSeattle Coffee Gear のレビュー動画です。

まとめ

1グループのPro用エスプレッソマシーン
Silviaの弱点を全て埋めてきたPro仕様と呼んでも差し支えない構成になっています。
価格は高い
残念ながら2倍以上の値段となってしまったため、低価格・高性能だったSilviaと比べて少しコスパの面からは悪くなってしまっているように思います。

Proと名がついても差し支えない内容にアップグレードされていますが、その分お値段もかなり上がってしまいましたね。

記事の内容は間違いが無いように気をつけていますが、私の認識違いや、ミスなどにより間違っている可能性もあります。もし発見された場合はお問い合わせフォームよりご連絡頂けると幸いです。