ラズベリーパイ用のArducamカメラ
ラズベリーパイにはCSIというカメラを接続できるポートがあり、様々なカメラが発売されています。今回はArducam の IMX519 autofocus camera module を紹介します。
ざっくりまとめると
※といってもスクリプトを一つ実行するだけなので簡単ですが、忘れそう・・・
このカメラはRaspberry Piが公式に発売しているHQカメラ以上の高画質との触れ込みです。
このカメラはNvidiaのJetsonにも対応しています。
画質
実際にArducamで撮影した画像の解像度は 4656 x 3496 ですが、ファイルサイズ的にアップロード出来なかったので若干縮小したjpgを添付します。
等倍切り出し
以下は画像の一部を拡大縮小せずに切り出ししています。確かにHQカメラと同等もしくは解像感は確かに・・という感じがします。ナイス。
Raspberry Pi HQ カメラの画像
レンズが同等でないのでなんとも・・・ですが、公式発売されているHQカメラの画像を載せておきます。やっぱり綺麗ですが、レンズ次第かな、、という感じが強いです。逆に言えば良いレンズを使う訳で無ければArducamの方が画質が十分に上であるとも言えます。
HQカメラはC/CSマウントに対応していますが、レンズは別売りです。そして私が利用しているレンズは$20~$30で販売されている安いもので、正直画質面ではArducamに負けている気がしてます。特に色の再現性は完全に悪く、フードが無いと以下のような画像になってしまいます。
インストール方法
ラズベリーパイOSには残念ながらデフォルトでこのカメラに対応していないので必要なソフトウェアをダウンロードしていきます。基本的にArducamのサイトに書かれている通りに実行するだけです。
以下の一連のコマンドをターミナルに貼り付けてそのまま実行します。
wget -O install_pivariety_pkgs.sh https://github.com/ArduCAM/Arducam-Pivariety-V4L2-Driver/releases/download/install_script/install_pivariety_pkgs.sh
chmod +x install_pivariety_pkgs.sh
./install_pivariety_pkgs.sh -p libcamera_dev
./install_pivariety_pkgs.sh -p libcamera_apps
./install_pivariety_pkgs.sh -p imx519_kernel_driver
git clone https://github.com/ArduCAM/Arducam-Pivariety-V4L2-Driver.git
ミニカメラの場合は上記スクリプトの最終行を変更する必要があります。
./install_pivariety_pkgs.sh -p imx519_kernel_driver_low_speed
ラズベリーパイの電源を切り、カメラをCSIポートに接続します。
以下のコマンドで写真を撮影することができます。特に設定は変えていませんがほとんどの場合はホワイトバランスやフォーカス位置等に問題はありませんでした。
libcamera-still -o filename.jpg --autofocus
しかし、明暗差が激しい場合明るい側に釣られる傾向があるので、暗い場所での撮影はシャッタースピード等を調整してあげたほうがよい結果が得られました。
このカメラ、、ほとんど弱点は無いぞ!
libcamera系のコマンドはいくつかあり、libcamera-vidなどの動画を撮影できるものもあります。ArduCamのサイトにも載っていますので参考にどうぞ!
元のカメラを使うには
以下のコマンドで、ラズベリーパイの公式カメラたちを利用できるように設定します。このコマンドは単純に設定変更なので、ドライバー自体はアンインストールされません。
このArducamのカメラドライバーをインストールしてしまうと、設定が上書きされるため、その設定を元に戻してあげる必要があります。便利ツールが用意されているのでコマンド一つで楽ちんですね。
もう一度Arducamのカメラに設定する
さぁもうお分かりですね、やっぱりArducamのカメラにしたいな、、という時はすでにドライバーはインストールされているので以下のコマンドで再度有効になります。
どこで買えるの?
Amazon等でも取り扱いは若干あるようですが、基本的にはメーカーから直接購入するのがオススメです。Amazonで購入される場合はかなりひどい値段設定されている場合も多いので 3,000円を超えない程度であればメーカー価格とほぼ同じという認識です。
まとめ
画質もコスパも十分に納得の行くレベルどころか想像を超えていました。ドライバーのインストールを行う必要があったり、暗所でのオートフォーカスには若干信頼できない部分もありますが、逆に言えばネガティブな事はそれぐらいしかありません。
もうほとんど言うことナシです。スゴイっす。
さらにこの上を行く64MPというスゴイカメラもArducamから発売されているのでまたいつか試してみたいと思います。