Raspberry Pi Zero 2 W発表

超小型ラズベリーパイのZeroシリーズがアップデートされ、ケースによってはRaspberry Pi 3 B+とほぼ同等の性能になりました。

Raspberry Pi Zero 2 W発表

待望のRaspberry Pi Zero Wの新モデルが発売開始されました。

New product: Raspberry Pi Zero 2 W on sale now at $15 - Raspberry Pi
Announcing the successor to the groundbreaking Raspberry Pi Zero: the $15 Raspberry Pi Zero 2 W, built around our own RP3A0 System-in-Package

要約すると

5年ぶりのアップデート
Pi Zero シリーズとしておよそ5年ぶりに更新されました。
性能が大幅に向上
Raspberry Pi 3 と同じチップが採用されており大幅に性能が向上しています。またクロックは Pi3の 1.2GHz から 1GHz にダウンクロックされています。
無線接続完備
Wifi/Bluetooth 4.2に対応しているため、リモートでの開発も簡単に行うことができます。特に今回からは VScode でのリモートが可能になるため利便性が大きく向上しています。
価格は2,000円、発売時期は未定
US$15での発売が開始されており、日本国内で発売価格はおよそ2,000円となるようです。代理店である株式会社KSYでは予定価格1,900円(税込み 2090円)となっています。しかし残念ながら技適が未取得であるため国内での販売開始時期は未定となっています。

5年ぶりのアップデート

Raspberry Pi Zero シリーズは 2015 年に初めて登場し、一番最初のモデルではWifiやBluetoothがついておらず、用途としてはOSが動作する高性能コントローラー代わりに留まっていました。

しかしその後 2017年にWifi/Buletoothが採用された Pi Zero W の登場で、活用できるケースが大きく広がりました

しかし、2021年現在販売されているデバイスとしてはCPU性能が明らかに低く、およそ5年間も更新されていないことからこのまま販売終了になるのでは?との憶測まで飛び交う状況でした。

およそ5年ぶりのアップデート

Raspberry Pi Zero W が発売されたのは 2017/02/28 です。

性能が大幅に向上

今回のアップデートにより SoC が Raspberry Pi 3 で利用されているものとほぼ同一になり、CPUクロックは Pi 3 の 1.2GHz から 1GHz へとダウンクロックされているもののCPUが4コアとなった事によりトータル性能は大きく向上しています。

SoCとは
  1. System on a Chipの略
  2. CPUや外部インタフェースなどを一つのチップにまとめたもの
  3. 1つにまとめられているため省電力・省スペース
  4. Pi Zero 2 W の SoC(system-in-packageと表現されている)は RP3A0
Raspberry Pi Zero 2 W mini review - Benchmarks and thermal performance - CNX Software
Review of Raspberry Pi Zero 2 W quad-core SBC with a focus on benchmarks and thermal performance under various workloads.
https://www.cnx-software.com/2021/10/29/raspberry-pi-zero-2-w-mini-review-benchmarks-and-thermal-performance/
You’ll also notice Raspberry Pi 4 is only marginally better than Pi Zero 2 W, and there’s an easy explanation the Pi 4 was naked at the time, with the firmware lacking optimizations released later on. That just means the Raspberry Pi Zero 2 W performs well without heatsink even in a room at about 28°C.

また CNX Software の検証結果ではリリースされた当初の Raspberry Pi 4 と比較してもわずかに Pi 4 が上回る程度となっているようです。

CNX Software のサイト(https://www.cnx-software.com/2021/10/29/raspberry-pi-zero-2-w-mini-review-benchmarks-and-thermal-performance/)では詳細な比較が行われているため興味がある方は是非チェックしてみてください。

これはPi 4の最適化が遅れたという理由はあるものの、リリース当初の Pi 4 と当程度のパフォーマンスを28cの室内温度で発揮できるという事でなかなか興味深い結果となっています。

MEMO

Raspberry Pi 4 はその後ちゃんと最適化が施されています。詳細はコチラ(英語)

これはかなり期待できる!

消費電力は増加

Pi Zero 2 W に必要となるUSB電源アダプタは  5V 2.5A となり旧バージョンの 5v 1.2A と比較しほぼ2倍の電源供給が必要となります。

性能差を考えると妥当と言わざるを得ないものの、負荷を掛けて運用した場合およそ半分程度の駆動時間になるものと予測されるためバッテリーで駆動の場合は注意が必要です。

Micro-USBが継続

おそらく以前のバージョンとの形状互換性を保つためにUSBコネクタ、電源コネクタ共にMicro-USBが継続採用されています。

しかし現時点では Micro USB を電源入力として利用するデバイスは大幅に減少しつつあり、Raspberry Pi 4で採用されたようにせめて電源はUSB-Cコネクタであった方が良かったと思います。

またメリットとして、旧バージョンであるPi Zero Wのケース等をそのまま利用可能です。

GPIOピンヘッダーは付属せず

現在販売されているバージョンではピンヘッダーが付属していないものだけのようで、はんだ付けか、はんだ付け不要のアクセサリーを利用する必要があります。

MEMO

旧 Raspberry Pi Zero W も発売開始からしばらく経過した後にピンヘッダーがハンダ付けされたバージョンが発売されているため、今回の Zero 2 W もそれに続くものと思われます。

技適は未定

残念ながら今回もまだ技適未取得となるため、正式な販売はまだなされませんが、個人輸入等により購入された場合、"技適未取得機器を用いた実験等の特例制度"により申請する必要があります。

また、Jeff Gerrlingさんのポストでは現時点の Pi Zero W は以下の通りシルク印刷も見当たりません。

(上)Raspberry Pi Zero 2 W

(下)Raspberry Pi Zero  W

この影響により日本国内での正式発売まではまだまだ時間がかかりそうですが、サイズとスペック、そして値段もなかなかナイスなのでかなり期待できるデバイスとなっています。

このサイズとスペックでこれまで以上にコンパクトな製作が出来そう!


References

  1. Raspberry Pi Zero 2 W https://www.raspberrypi.com/products/raspberry-pi-zero-2-w/
  2. Raspberry Pi Zero 2 W mini review – Benchmarks and thermal performance https://www.cnx-software.com/2021/10/29/raspberry-pi-zero-2-w-mini-review-benchmarks-and-thermal-performance/
  3. Pi Zero W and Pi Zero 2 W via @geerlingguy https://twitter.com/geerlingguy/status/1453852407046213633
この記事にて利用しているヘッダーイメージは Raspberry Pi 公式サイトのスクリーンショットです。https://www.raspberrypi.com/products/raspberry-pi-zero-2-w/
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